仕事をしていると、良いことも嫌なこともあります。
フリーランスの栄養士として働いているときも、同じことが言えます。
しかし様々な困難があっても、乗り越えることで成長し、さらに仕事の幅を広げることにつながります。
そこで今回は、フリーランス栄養士として直面する課題とそれを糧に変える方法をお伝えします。
フリー栄養士をして良かった・大変だったこと
実際にフリーの栄養士として働く人から、良かったことと大変だったことを聞きました。
まずは、意見を見ていきましょう。
フリー栄養士で良かったこと
以前のコラムでもご紹介しましたが、時間設定の自由度が高いことが良かったことにつながります。
自分の望むスケジュールを組めることはもちろんのこと、始業・就業・休憩時間に縛られず設定することができるのはフリーランスならではの特徴です。
結果として、家族や自分の時間を作ることができ、良好な関係の維持にも貢献しています。
もう一つの良さは、自己満足度が高いという点です。
仕事の種類や量を選ぶことができるので、自分の望みをかなえやすくなります。
また、お客様に自分の想いが伝わりやすく、直接感謝されることもあります。
自分が満たされることで、周りにも幸せを還元できる良い循環を作ることができます。
一方、大変なことがあるのも事実です。
フリー栄養士で大変だったこと
フリー栄養士は、仕事のほとんどを自分で賄わなければならない大変さがあります。
大変なこともありますが、解決できれば仕事がうまくまわり、発展させることも可能です。
では、課題に対してどのように改善していったらよいのでしょうか。
フリー栄養士の課題解決法
フリー栄養士の課題として、スケジュール管理・事務・モチベーションの3つが挙げられます。
まずは、スケジュール管理術についてみていきましょう。
スケジュール管理には「段取り」
仕事スケジュールを確立するには、必要な予定から埋めていく方法が適しています。
スケジュール管理のコツ
1,生活リズムを整える:必要最低限の予定を固定化
2.優先順位の高い予定を入れる:空いた時間に優先的に入れる
3.優先順位の低い予定を入れる:隙間時間にできる予定を入れる
今、自分が持っている予定を大まかな3つに分類し、文字にします。
スケジュールを見えるようにすると、漏れなく予定が組め、過剰な予定を削減することができます。
また、仕事の時間をとりすぎていないか、プライベートの時間とのバランスを確認することもできます。
優先順位のつけ方が難しい場合は、アイゼンハワーのマトリクス表を活用してみましょう。
「緊急」は、タスクに早急な対応が必要であることを意味します。
「今」やるべきことに値し、緊急のタスクは何よりも優先して処理される必要があります。
一方で「重要」は、長期的に見て達成した方がよい目標・使命などのことを指します。
ゆっくり時間をかけてこなすもので、達成すれば新たな可能性が広がるようなものもあります。
表に振り分けた後、番号の順番に予定を組み実行すると、効率よく働くことができます。
タスクをマトリクスに当てはめることで、どの予定を優先すべきかはっきりしますよ。
経理・広報・集客には「デジタル化」
一人ですべてこなさなくてはならないフリー栄養士にとって、道具を使わない手はありません。
とはいえ、経理や広報、集客は仕事の継続に直結する問題なのでしっかり向き合いたいところです。
手間をかけずに、管理できるアイテムを紹介します。
経理については、日々記帳するものから年に1回整理するものまで多岐にわたります。
自分に合ったスタイルを見つけて、継続的に稼働できる体制を整えると便利です。
具体的には、以下の2つの方法が役に立ちます。
・クラウド会計ソフトの導入:自動管理を実現
・現金処理を減らす:ソフトと連携させる
クラウド会計ソフトとは、日々の 帳簿付けから確定申告書類の作成まで経理にまつわる業務に役立つ機能を取り揃えたソフトです。
月々数千円程度で利用できるサービスもあるので、経理代行などに依頼するよりもコストを抑えつつ業務効率化に取り組めます。
このソフトとの連携に重要なことが、現金処理を減らしクレジットカードや決済システムを導入することです。
ソフトと会計処理を紐づけることで、帳簿管理などを自動処理することができます。
広報については、SNSの活用が有効です。
・ブログ
・ツイッター
・メルマガ
全て運用する必要はありませんが、いくつか連携して運用すると広く周知することが可能です。
画像ベースならばインスタグラムやフェイスブック、文字ベースならばツイッターやブログ、メルマガといったように伝えたい媒体によって使い分けます。
いずれの場合も、定期的な情報発信が集客につながるため、継続して運用できるSNSを模索しましょう。
集客は、自ら動いて実現する能動的なパターンと、お客様の方からアプローチしてもらう受動的なパターンが考えられます。
(能動的なアプローチ例)
・セミナー
・勉強会に参加する
・交流会を企画する
(受動なアプローチ例)
・クラウドソーシングを活用する
・ブログやHPを運用する
・口コミや紹介を利用する
集客の方法は他にもありますが、窓口を用意しておくことがコツです。
能動的なアプローチの場合は、出会った人に自分のことを知ってもらうための名刺などを用意しておきます。
受動的なアプローチの場合は、目にとめてくれたお客様が情報を入力できるようフォームなどを用意しておきます。
いずれの場合も、広報で紹介したSNSと連携させることで情報周知を自動化し、業務効率化になります。
窓口の準備は、お客様にとってもメリットがあります。
自分がどんな人か、お客様の望むタイミングで知ることができるため、安心感を生みます。
アイテムを活用することで、集客を自動運用することが可能ですよ。
モチベーションの維持には「改善」
フリーランスにとって、モチベーションは生命線です。
モチベーションの維持が難しいと感じたときは、仕事を見直してみましょう。
仕事の見直しポイント
タスクが貯まりすぎている
やりたくない仕事を受けている
得られる報酬に満足していない
次のような項目が当てはまる場合、改善することでモチベーションが変わります。
特に当てはまらないけれど、モチベーションが維持できないときは、次の方法を試すと気持ちを切り替えられます。
・作業環境を整える
・新しい仕事に挑戦し続ける
・運動や気分転換を時折行う
・他のフリーランスと交流する
・時間を区切ってメリハリをつけた働き方をする
モチベーションに関わらず、習慣化して日々続けると更に効果的ですよ。
時には、自分を見直す時間を持つことが大事ですね。
業務改善によるメリット
大変なことを改善するための方法をお伝えしましたが、業務改善をすると他にも良いことがあります。
どんなメリットがあるのか、みていきましょう。
業務効率化で、無駄やムラをカット
業務改善は効率性を高めるために行うものなので、実施することでまず業務の効率化が期待できます。
長期間同じ仕事を続けていると、たとえ無駄やムラがある業務でも最適な手順と思い込んで続けてしまいがちです。
業務改善で業務内容を見直してみると、無駄な工程やムラのある作業が含まれていることもあります。
業務改善でムダとムラを削減することによりより効率的な業務が遂行できるようになり、ムダの多い作業によって発生し得るモチベーション低下の防止にも役立ちますよ。
生産性向上で、仕事量UP
生産性が高いと、投入した資源に対して得られる成果も高くなります。
生産性とは?
投入した設備や労働力、材料などに対して、どの程度の成果を得られたかを示す指標。
業務改善では、効率的に業務が進み、効果的に資源の利用ができ、生産性の向上が期待される。
1つのタスクにかかる時間を削減することで、自由な時間を作り出し、仕事にあてることもできます。
生産性を向上させることで、自分の望むタイムスケジュールにより近づきますよ。
業務の見直しで、コスト削減
生産性の向上と共通しますが、設備や労働力が効率良く運用できれば、その分短時間でも成果を上げられます。
その結果、業務にかかるコストも削減できます。
無駄やムラに気づくメリットは、余分な経費を使わずに済む点です。
コストの削減を目的とせず、サービスの質向上のための業務改善を行えば、必要なところに経費を活用することができます。
業務効率化で得られた時間を活用して、見直す機会を作ると更に良い仕事につながりますね。
労働環境改善で、心を充電
業務において無駄やムラがある状態は、無理な働き方に繋がり、体や心に負担がかかります。
優先順位をつけたタスク管理で、効率的に業務を行えば、余分な労力を使わずに済みます。
心の余裕を作るためには、タスクを整理し、無理のないスケジュールと仕事の役割分担による労働環境の改善です。
労働環境の改善は、自己満足感やパフォーマンス、モチベーションが向上するメリットもありますよ。
まとめ
フリー栄養士として働くと、自分のやりたい仕事ができ、理想のタイムスケジュールを作ることができます。
一方で、業務をすべて自分で回さなければならないという課題がありますが、アイテムを活用することで業務の自動化や効率化が可能です。
スケジューリングによる時間管理や経理などの事務を効率化することで、本来の業務に割く時間を作ることができ、モチベーションの維持につながります。
業務を整理し見えるようにして、効率的に働き、プライベートと仕事のバランスをとりながら働けるといいですね。