受け身ではなかなか仕事が入ってこないのが、フリーランスです。
社会人として、専門家として自分を磨き、積極的に活動し続けることが求められます。
そこで今回は、フリーランス栄養士が仕事の受注を増やすためのコツをお伝えします。
仕事の受注UPに必要な4本柱
仕事を取りに行くうえで、4つの大切な柱があります。
いつでも対応できる準備を、日ごろから整えていくと、仕事の依頼が増えていきますよ。
コミュニケーション能力の向上
仕事を行う上で大切なコミュニケーション能力は、相手の話を正確にくみ取り、スムーズなやり取りを進めていくことです。
自分のことを知ってもらうために、下記の項目はすぐに答えられるようあらかじめ準備しておきます。
・どんな内容のサービスが提供できるのか。
・他と比べて、どういった点で自分の力が優れているのか。
・これまでどのようなニーズに応えてきたのか。
あらかじめ自分の仕事を棚卸ししておくと、的確な提案にもっていきやすくなります。
加えて、専門知識にまつわる引き出しをより多く持っておくことで相手のニーズに応えることができます。
ニーズとシーズを素早くつなげる準備をすることで、スムーズなやり取りにつながり、良好な関係を築けるというわけです。
幅広いプラットフォーム
仕事の窓口にあたるHPやブログなどのSNSは、できる限り整えておきましょう。
少なくとも、問い合わせフォームを設けるなどして、依頼の連絡がしやすい環境を作ります。
個人のHPの他に、クラウドソーシングサービスの活用も有効です。
有名なものでは「ランサーズ」や「クラウドワークス」などがあります。
クラウドソーシングサービスでは、仕事を依頼する人と受注する人が多数登録し、案件ごとにマッチングが行われています。
フリーランスの管理栄養士として登録すると、栄養や食、料理に関する案件の依頼が直接入ってきます。
また、依頼者が働き手を募集している案件に応募し、当選したら仕事につながるケースもあります。
個人のHPやブログだけでは、つながることのできる人が限られます。
しかし、クラウドソーシングサービスを活用して入り口を広く持つと、仕事の依頼を受けるチャンスを増やすことができますよ。
専門性のブラッシュアップ
食、栄養、健康に携わる専門家として専門性をブラッシュアップするには、日ごろ知識を増やし、情報をアップデートします。
知識や情報を一般の人にもわかりやすく伝わる形で表現することも意識します。
最新の知識を身に着けるには、次の方法があります。
・本や参考書を読む。
・セミナーや学会に参加する。
・同業者のネットワークを持つ。
また、仕事を行いながらも専門性を磨くこともできます。
保健指導や出張料理など実践を伴う仕事では、ひとつひとつが経験値として積み重なっていきます。
得た知見を忘れないように記録しておくと、対応できる仕事の幅が広がるメリットがありますよ。
継続的な情報発信
仕事の依頼を増やすには、SNSやHP、ブログなどで情報発信を継続的に行います。
管理栄養士がどの程度の知識・専門性・スキル・実績があるか把握できると、依頼者は仕事を頼みやすくなるからです。
また、普段から知識のアウトプットをして人に伝えることに慣れていると、仕事にも役立ちます。
作り方やコツを聞かれたときにすぐに答えられることは、依頼者との信頼関係の構築につながります。
4つの柱の中でも、コミュニケーションスキルは欠かせません。
理由は、SNS発信でも、直接関係を持つときでも欠かすことのできないスキルだからです。
では、どのようなコミュニケーションスキルを身に着けるとよいのでしょうか。
フリーランスが身につけるべきビジネスコミュニケーションスキル
ここからは、フリーランスが身につけるべき4つのビジネスコミュニケーションスキルを解説します。
スキル①質問スキル
質問スキルは、課題を明らかにして、クライアントのニーズを正確に理解するための基本です。
効果的な質問をすることで、クライアントの期待に正確に応えられます。
具体的な質問は、プロジェクトのゴールやタスクを明確にできます。
下記に、クライアントに納期変更を依頼する場合のOK質問とNG質問の例を紹介します。
【OK質問】
このプロジェクトで達成したい最終的な目標は具体的にどのようなものですか?その目標に対する期待値や資料を共有いただけると助かります。
【NG質問】
このプロジェクトの最終的な目標は何ですか?
具体性を求めつつ、クライアントの顕在ニーズや目標を詳細に共有してもらえるように促すとよいでしょう。
一方で、あまりにも直接的で具体性が欠ける質問は避けます。
クライアントが一般的な答えを返す可能性が高く、有益な情報を引き出すことが難しいからです。
質問に関する情報を事前に調べておくと、良い印象になりますよ。
スキル②傾聴スキル
傾聴スキルは、クライアントからの情報をただ聞くだけでなく、背後にある意図や感情を理解する力です。
フリーランスが傾聴スキルを習得すると、クライアントとの対話中により深い洞察を得ることができ、信頼関係をより強固にできます。
さらに、適切な反応や質問を通じて、クライアントの本当のニーズを引き出すことができるようになります。
結果として、クライアントからの信頼を深め、より満足度の高いサービスを提供できるようになります。
スキル③提案スキル
提案スキルは、フリーランスがクライアントの問題を解決するための具体的な解決策やアイデアを提示するスキルです。
スキルを磨くには、下記の項目を考慮します。
・職種に対する技術や知識、戦略的思考
・業界の動向や競合社の状況除
・具体的なデータ例
情報を用いる最大のメリットは、提案の価値をクライアントに認識してもらいやすくなることです。
提案スキルを磨くと、一作業者から、クライアントにとっての貴重なパートナーへと位置付けが変わる可能性がありますよ。
スキル④テキストスキル
テキストスキルは、わかりやすい文章を用いてコミュニケーションをとる力です。
フリーランスはリモートワークの場合があり、対面で会話せず、メールやチャットなどで連絡を取ることもあります。
分かりやすく簡潔なメールやチャットは、誤解を避け、効率的な情報共有につながります。
文章だけで情報を伝えるには、次の点を意識すると良いです。
・事前に情報を整理する。
・件名と内容を統一させる。
・重要な点を強調する。
・質問などは箇条書きにする。
依頼者が、テキストをストレスと誤解なく読めることがポイントです。
一度、書いた文章を見直して、読みやさと分かりやすさを確認したうえで発信するよう心がけると安心ですよ。
ビジネスコミュニケーションスキルのメリット
ビジネスコミュニケーションスキルはフリーランスにとって、プロジェクトを成功に導くだけでなく、長期的なキャリアを築く上でも非常に大切です。
ここでは、フリーランスがビジネスコミュニケーションスキルを身につける3つのメリットをみていきましょう。
継続案件を獲得しやすくなる
ビジネスコミュニケーションスキルを身につけることで、フリーランスはクライアントとの信頼関係を深め、継続的に仕事を受注しやすくなります。
継続案件の獲得に向けたコツ
・プロジェクトの進捗を定期的に報告する。
・クライアントのフィードバックを求める。
・フィードバックを次の仕事に反映させる。
依頼者と適切なキャッチボールを続けていくことで、安心感を抱いてもらえるようになります。
ビジネスの要となる信頼関係が構築され、継続的に仕事を依頼してもらえる可能性が高まりますよ。
単価アップにつながる
依頼者と効果的にコミュニケーションが取れるようになると、仕事の質を向上させるだけでなく、サービスの価値を高めることができます
質の高いコミュニケーションを取れるようになると、責任のあるポジションや報酬の高いプロジェクトを引き受けられるようになります。
よって、単価の高い案件や、付加価値のある依頼がされるようになり、フリーランスとしての技量UPが実感できますよ。
新しい案件を紹介してもらいやすくなる
ビジネスコミュニケーションスキルを身につけると、依頼者の評価が高まり、新しい案件の紹介につながるケースがあります。
依頼者の要望に応えて信頼と実績を獲得することで、他のクライアントへ「優秀なフリーランス」として、紹介してもらいやすくなります。
自分から案件に応募する他に、案件を紹介してもらえる状態も作っておけると、仕事が途切れにくくなり、本来のフリーランスとしての仕事に集中しやすくなるメリットもありますよ。
まとめ
受け身では、安定した収入を目指すのは難しいフリーランスですが、コミュニケーションの取り方次第で仕事の状況は大きく変わります。
仕事の関係性を作るスタートラインは、コミュニケーションにあり、適切な方法であれば信頼関係を構築できるからです。
自分が何者であるか公開しつつ、相手に負荷を与えないアクションを続けることで仕事につながります。
コミュニケーションスキルを学び、依頼者と良好な関係を維持して、順調に集客していきたいですね。