栄養士のフリーランスは、メインで働く人もいれば、副業という形で働く人もいます。
いずれの場合も、仕事量・時間を自分で作ることができる利点があります。
しかし、スケジューリングできなければ、自分時間を作ることは難しくなります。
そこで今回は、フリーランスのタイムスケジュールを例に、タイムマネジメントにより自分時間をどのように作り出していくかご紹介します。
様々なスケジュールのスタイルを構築
一言にフリーランスといっても、様々な働き方のスタイルが存在します。
具体的に、一日の流れはどんな構成なのでしょうか。
仕事とプライベートを確立
ある地域で料理代行をメインに働く栄養士の、一日のスケジュール例を紹介します。
企業に雇われて働く場合と比べて、下記の特徴があります。
企業勤めでは、勤務時間外の仕事は残業申請するかサーピス残業にするしかありませんが、フリーランスであれば全て自分のビジネスのために時間が使えます。
始業・就業時間に縛られることなく、家族の予定などを先にスケジュールに組んでから、仕事の時間を組み立てることができます。
一方で、気を付けなければならないこともあります。
スケジュールを管理し、タイムマネジメントするために、自分の力量を理解しておく必要があります。
また、メインの仕事に付随して、移動や事務作業などの時間が必要になります。
料理に付随した仕事は、同じ料理代行をメインにしているフリーランス仲間に聞くなどして、仕事の組み立て方を参考にするとヒントが得られます。
初めは困難でも、お客様との親密度が上がるごとに、必要な仕事を減らすことができるので仕事のやる気が上がります。
情報収集を効率的に行い、メインの仕事以外にもスキルや技術を増やしていくと自分もお客様も、満足感が上がっていきますよ。
では、望むスケジュールを獲得するために、どんなスキルを身につけるとよいのでしょうか。
タイムマネジメントでスケジュールを管理
スケジュールを組むにあたって、何にどのくらい時間がかかるか理解しておくことが大切です。
料理代行をメインに働くにあたって、タイムマネジメント力を向上させる方法を紹介します。
目標を設定する
まずは、実現可能な目標を設定してスケジュールの骨格を作ります。
タイムマネジメントするための流れは、次のとおりです。
例)料理代行をメインに働く場合
1.目標を設定する。「お客様の要望(旬の食材を使って、8品以上)を叶える」
2.料理代行を実施するにあたって必要な作業を洗い出す。
3.優先順位を決めて、スケジュールに組み込む。
4.各項目に必要な時間を設定する。
5.タスクを明確化し、習慣化する。
目標を設定することで、必要な業務にどんな作業が必要か考えることができます。
旬の食材を調べる時間や2時間で8品作れるレシピの組み合わせを考える時間、それらの料理に必要な食材のリストアップなどがあります。
また設定した目標に向かって進むことで、仕事に対する意欲を維持できるようになる効果もあります。
やるべき項目を洗い出す
次に、やるべき項目を洗い出します。
優先順位問わず、ひと通り思いつくことをすべて列挙して見える形にすることが大切です。
<書き出すポイント>
・今やるべきこと
・これからやること
・やっておいたほうが良いこと
思い浮かばなくなったら他の角度から考えると、漏れなく書きだすことができます。
業務の洗い出しに、ロジックツリーやブレインストーミングを活用する方法もあります。
興味のある方は、後述に記載していますので読んでみてください。
優先順位を定める
最後に洗い出した業務の、優先順位を定めていきます。
順位を決める際は、「アイゼンハワーマトリクス」と呼ばれるフレームワークを活用するのがおすすめです。
アイゼンハワーマトリクスを使うと、重要度や緊急度に応じて、業務を以下の4つの領域に分けられます。
第2の領域:重要度は高いが緊急性のない業務
第3の領域:緊急性はあるが重要度は低い業務
第4の領域:重要度・緊急度どちらも低い業務
重要度と緊急度だけで決められない場合は、コストやリスクと成果の大きさを掛け合わせて考え、決定するとよいです。
第1の領域から優先して、スケジュールを組んでいきましょう。
作業時間の効率化
業務が繰り返し行われるようになってきたら、タスクにかかった時間を記録しておきましょう。
何にどのくらいの時間が必要だったか記録することで、次のスケジューリングに役立ちます。
また、定期的に記録を見直すことで時間が短縮できた成果を確認出来たり、時間がかかってしまった時は改善につなげたりすることができます。
自分の力量を理解することで、より現実的なタイムマネジメントを可能にします。
お客様に満足していただきながら、自分の満足も得るためにタイムマネジメントで自分に合ったスケジュール管理ができるといいですね。
業務改善に役立つフレームワーク2選
タイムマネジメントのためにかかる時間を削減できれば、より効率的に時間を作ることができます。
目標に必要な作業の洗い出しには、フレームワークの活用が有効です。
業務の改善につながれば、自由に使える時間を増やすことができますよ。
フレームワーク①「ロジックツリー」
ロジックツリーとは、ある事柄に対して課題や原因など、その事柄を構成している要素をツリー状に書き出すことで、解決法を導き出すフレームワークです。
ロジカルシンキングの手法の1つで、課題を可視化して分解することによって、複雑な事柄を捉えやすくなります。
やり方は、取り扱う事象を、樹木が枝分かれしていくように大きな項目から小さな項目へと分解しながら階層化して整理していきます。
こうすることで、導き出したアクションの優先順位が付けやすくなります。
フレームワーク②「ブレインストーミング」
ブレインストーミングは、課題解決策やアイデアを具現化するための手法です。
集団で使うことが多いですが、一人で実行しても有効です。
アイデアや作業の書き出しは、箇条書きまたは、マンダラートのようなマス目を活用すると見える化できるので効果的です。
マンダラートとは?
3×3マスを9マス用意し、中心のマスに考えるべきテーマを記載して、周囲に関連項目を記載する情報処理方法
様々な手法を試しながら、自分に合った方法を見つけられるといいですね。
まとめ
フリーランス栄養士は、その数だけ仕事のスタイルがあります。
自分に合ったスケジュールをカスタマイズし、スケジュールに必要なスキルを獲得・理解していくことでお客様と自分の満足度が上がってきます。
仕事で目標を叶えつつ、理想の日々を作るスキルが、タイムマネジメントです。
目標を立ててから、タスクをリストアップし、優先順位をつけてスケジュールを組んでいくと無理なくスケジューリングできます。
タイムマネジメントを活用して、自由に使える時間を望む形に組み立てていきたいですね。