料理が得意で好きな人なら1度は、
「得意な料理を活かして料理教室を始めたい。」
「自分の教室を通して、たくさんの人に料理の楽しさを伝えたい。」
と、憧れたことはありませんか?
今まさに始めたいと考えていらっしゃる方も、いざとなると何から始めれば良いか疑問が出てくるのではないでしょうか。
今回は、実際に料理教室を開いた経験をもとに、『料理教室を開くときに必要なこと』をまとめました。
料理教室を開くときに必要な5つのポイント
料理教室を始めたいと思った時に真っ先に気になるのは、営業許可や資格が必要かどうかということだと思います。
他にも準備費用・収入のこと・営業場所についても考える必要があります。
それらのポイントについて、詳しく説明していきます。
営業許可について
意外ですが、料理教室を始めるのに営業許可は不要です。
その代わり『個人事業』ということになるので、開業届が必要になります。
開業届(正式には個人事業の開業・廃業等の届出書)は、税務署に届け出をします。
料理教室は、「食品の販売」ではなく、「料理技術の販売」になるので、特に営業許可の必要がないのです。
ただし、食品を扱うお仕事なので「食中毒」などを起こさないように食品衛生法(※1)に基づき、食品衛生の知識や衛生管理に努め清潔にする必要があります。
例えば、こんなことに注意が必要です。
- 調理道具
- 作業台
- シンクまわり
- 冷蔵庫の中これらの場所の衛生管理
またこの他にも・・・
- 室内は明るく清潔に保つ
- 玄関・トイレなどもきれいにしておく
- テーブルや食器・コーディネイトの材料なども清潔なものを準備
こんな点も確認が必要です。
そして、料理教室で出来上がったものを持ち帰ることや、別料金で販売することはNGです。
その場合は食品衛生責任者資格が必要になり、営業許可も必要です。
その点だけ注意すれば自宅でも教室を開くことは可能なので、始めやすいですね。
食品衛生法(※1)とは
食品衛生法とは「日本において飲食による健康被害の発生を防止するための法律」です。(厚生労働省)
料理教室においては規制はありませんが食品を扱う以上、この法律に基づき衛生管理を行う必要があります。
料理教室を始めるのに必要な資格
料理教室を開くのに資格は必ずしも必要ではありませんが、自分の強みとして何かしらの資格があると他と区別されやすくなります。
参加者にとっても、
①どんな人がやっているのか
②何が習えるのか
③習ったことでどう変わるのか
がわかるのは、重要ポイントです。
コンセプトを明確にし、わかりやすく自分をアピールする材料として国家資格や、〇〇スペシャリスト、〇〇研究家などの資格を持っておくのは強みになります。
料理教室を開業する場所を考える。
料理教室を自宅で開きたいと考えらえる方も、多いのではないでしょうか。
自宅で料理教室を開くメリットには、こんな点があります。
- 初期費用をかけずに始めやすい
- 移動時間がかからない
- ホームパーティーのような感覚で参加しやすい
その反面、プライベート空間なので家族との相談も必要です。
また自宅がマンションやアパートの場合、人の出入りが激しくなるので、近隣の方への配慮も必要になります。
賃貸の場合は、住居以外の利用を禁止している場合もあるので確認しておきましょう。
その他にもレンタルキッチン、公共のスペース(地域によって異なります)などで開催できます。
試しにやってみることも大事ですが、1度ではなくこの先長く続けることのできる場所を考えることも大切です。
始める時の準備費用
どこでどのように開業するかによって、初期費用は異なります。
例えば自宅で始めるなら、場所の初期費用はあまりかかりませんがリフォームが必要になる場合もあります。
レンタルキッチンや公共の施設を借りて開催する場合は、各々の施設により使用料が変わってくるので問い合わせて確認しましょう。
その他に必要な調理道具をそろえたり、エプロンや食器などの準備も必要です。
料理教室は作ったものをその場で食べるので、よりきれいに盛り付るための食器やコーディネートなどの準備費用も必要になります。
料理教室の収入
個人事業の場合、料理教室の売上は生徒さん(お客様)からのレッスン料が該当します。
「レッスン料×人数×開催日数」が売上になります。
そこから材料費(当日使用分、試作分)や水道光熱費、レシピ作成にかかる費用、会場レンタル料など経費を差し引くいたものが収入になります。
最初は赤字経営でも仕方ありませんが、長くビジネスとして続けていくためには、きちんと計画して、レッスン料・人数・開催日数を決めて収入に結びつけましょう。
個人事業主としてスタートしたい方は、こちらもどうぞ!
どんな料理教室にするか具体的にイメージを
営業許可や資格の必要性がわかれば、次は実際にどのような教室にするかを具体的に考えていきましょう!
最初から完璧にしなくても、やっていくうちに変わることもあります。
まずは自分の教室や思い描く姿を想像してみてください。
そして、料理教室に通ってくださる方のお悩みを解決し、さらにワクワクする教室を作っていきましょう!
コンセプトを明確に
まずは、コンセプト・ターゲットを絞ります。
ついたくさんの人に届くようにアレコレ始めると、その準備に追われて本当に大切なのは何かがわからなくなるからです。
参加者からみても、何が習えるのかよくわからなくなります。
まずは料理教室に通うお客様が、「何に悩んでいるのか」・「何を求めているのか」・「それに対して自分は何ができるのか」を明確にしましょう。
例えば、「家庭料理教えます!」より、「野菜嫌いな子どもが野菜をパクパク食べれるようになる季節の野菜をふんだん取り入れた料理教室」だとコンセプトが明確だと思いませんか?
自分が何を得意として、その技術を販売するか明確にしておくのは必要です。
料金、人数、開催日数を決める
コンセプトとターゲットが決まったら、料金・人数・開催日数を決めていきます。
初めての教室をするときは、料金設定にとても悩むものです。
料金設定には、具体的にこんな項目が含まれます。
- 当日の材料費
- 試作調理
- 水道光熱費
- レシピ作成
etc…
意外にも準備に時間がかかるので、その点も考えて続けていける料金設定にする必要があります。
開催場所によって、1度に参加できる人数が異なります。
例えば、自宅なら3~5人程度が開催しやすいでしょう。
自分のスキルや準備行程・開催頻度と一緒にできることや目標を明確にしておきましょう。
料金は自身の売上に直結するので、その点も考慮しましょう。
メニューを決めよう
毎月のメニュー設定(変更をするか)・何回コースにするかなども決めておくと良いでしょう。
レシピを見て作るだけなら、無料アプリもたくさんあるので集客は難しいと思います。
メニューの中に料理教室だからこそ伝えられる、『レシピにはない付加価値』があると良いですね。
例えば「作業工程の間のひと工夫」や「加熱加減の見極め方」など、レシピではわからないことを伝えていきましょう。
告知・集客をしましょう
ここまで決まれば、お客様に来ていただくために告知・集客をしましょう。
いくら良い料理教室でも認知してもらわなくては、誰も来てくれません。
SNSやチラシなどご自分に合う方法・ターゲットに確実に届く方法を考えてみましょう。
また料理のことだけでなく、先生自身の人柄や教室の雰囲気がわかるような情報発信も安心できます。
初めての時は、お友達や気心知れた仲間に参加してもらうのも練習になり良いと思います。
感想や意見をもらい改善を繰り返すことで、始めは小さくても着実に信頼につながり、自分の教室がより輝きを増すようになります。
まとめ
料理教室を始めるにはたくさんの準備が必要ですが、実現可能なことばかりです。
自分の得意なことを、自分の形にしてみませんか。
自分の想い描いた物が教室として形になり、たくさんの人に技術を伝えられる。
とっても素敵なことでワクワクしますね。ぜひ自分色の教室を目指して始めの一歩を踏み出してくださいね。
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