健康に役立つ!「発酵食品のチカラ」を効率よく活かす方法とは

コロナ禍の健康ブームで、「食と健康」の意識が高くなっています。

「健康に良い」という食べ物や食べ方などをいろいろ試している方は、多いのではないでしょうか。

そんななか、健康に関連する情報はどんどん更新され根拠が無いものも多く、何を選ぶかは迷ってしまいますよね。

「健康に良い」と言われる食べ物の中でも「発酵食品」は、昔から生活に根付いて食べられてきた「生活の知恵」が詰まった天然の健康食品です。

普段から何気なく食べている発酵食品はとても多く、無理なくとりやすい健康食品でもあります。

ただし、効率的に健康に役立てるためには、発酵食品について良く知ることが必要です。

今回は身近で健康に役立つ「発酵食品」について考え、効率よく活かす方法を知りましょう。

 

からだに役立つ!発酵食品のチカラ

 

発酵食品とは、微生物の働きによって食物の味・栄養価などが高められ、私たちの体に良い効果をもたらす食品のことです。

発酵に関わる微生物は多数あり、さまざまな発酵食品を作り出します。

 

 

たくさん種類があり、普段なにげなく食べている発酵食品ですが、実はわたしたちの体にとても役立つ働きをしてくれる優秀な食品です。

ここでは、発酵食品が私たちの体に役立つ理由について考えてみましょう。

 

栄養がからだに吸収されやすく、胃腸の負担も軽減される

発酵食品は微生物の働きによって、体に吸収されやすくなっているため、胃腸の負担が軽減されます

食品の中で起こる発酵によって微生物が食物の分解を進めてくれているため、私たちが食べた後の消化にかかる負担が少なくなるのです。

さらに、発酵されていない食品を食べるよりも体の中で消化することができ、栄養素を余すところなく吸収することができるという利点もあります。

このように、発酵食品は本来は体の中で行う消化の過程を微生物が進めてくれているため、消化器官の負担を軽減し、栄養素の吸収もスムーズになるのです。

 

免疫力が効果的にアップ!

発酵食品に関わる微生物は、腸にさまざまな働きをして、体がもつ免疫力を効果的に高めてくれます

発酵食品が免疫力を高める仕組みには、次のようなものがあります。

 

 

 

免疫は体が病原体と戦う大切な働きですが、腸内環境と大きく関わりがあると言われています。

腸内環境が整っている状態は、悪玉菌が少なく「善玉菌」が優位になっている状態です。

発酵食品には悪玉菌の繁殖を抑える効果があるため、毎日食べることで腸内の善玉菌が多い良い環境にすることができるのです。

さらに、免疫細胞を直接活性化させる働きをもつ微生物も、いることがわかっています。

このように発酵食品を食べることで、腸内環境を整えて免疫力を上げるだけでなく、直接免疫細胞に働きかけ活性化することで、ダブルで免疫力をUPさせることができるのです。

 

渡邊
渡邊

発酵に関わる微生物によってさまざまな働きがあるので、いろいろな発酵食品を食べることで免疫力が効果的につくのですね!

 

 

発酵で栄養価が上がる!!

発酵食品は微生物が食品を発酵する過程で、栄養価が上がるものがあることがわかっています。

これは、微生物が「発酵」という生きていく活動の過程で、副産物としてたくさんの栄養成分を生産してくれるからです。

例えば、納豆は発酵の過程で栄養価が大幅にUPしている食品です。

 

 

さらに、納豆の原料の大豆がもっている「イソフラボン」(女性ホルモンに似た働きをする成分)は、発酵した食品のほうが体内に吸収されやすくなるだけでなく、抗酸化物質まで生産されることがわかっています。

このように、「発酵食品」は原材料の食材そのままを食べるよりも栄養価がUPしているものが多いため、効率よく栄養をとることができるのです。

 

生活習慣病予防効果がある

発酵食品の中には、生活習慣病の予防につながる働きをしてくれるものがあります。

発酵に関わる微生物が、コレステロールや内臓脂肪など生活習慣病の発症に関係する物質を減少させる効果があるのです。

発酵食品で期待できる「生活習慣病の予防」に関係する効果と、関わる食品は次の通りです。

 

<生活習慣病予防に関係する発酵食品>

〇コレステロール値の上昇を抑える(動脈硬化予防など)

*酢(酢酸菌)・・・コレステロールの上昇を抑える

*乳酸菌・・・血管壁に付着した悪玉コレステロールを除去する効果

*味噌、醤油、納豆など大豆系の発酵食品(イソフラボン)

・・・血液中のコレステロールを減らす

〇脂肪の分解を促す効果(内臓脂肪減少・メタボ予防)

*酢(酢酸菌)・・・脂肪の分解を促進する

 

ただし、発酵食品を食べるだけでは、さまざまな病気を完全に予防することはできません。

生活習慣病の予防には、バランスの良い食事や規則正しい生活が一番大切です。

問題のある生活習慣の改善に合わせて発酵食品を上手に利用することで、より効果的に生活習慣病を予防することができるのです。

 

そのほかにも「体にいいこと」たくさん!

発酵食品はさまざまな食材や微生物の働きにより、体や心によい効果がたくさんあることがわかっています。

 

 

発酵食品にはたくさんの種類と、その食品の材料や発酵に関わる菌ごとに、いろいろな効果があります。

多種類の発酵食品を体にとりいれて、健康を維持する手助けをしてもらいましょう。

 

毎日使いやすい!管理栄養士「おすすめ」の発酵食品

 

発酵食品は、継続して使っていくことで効果が生まれるため、毎日コツコツとりたい食品です。

いろいろな種類の発酵食品を日々とるのが理想ですが、買い物の手間や食材の保管・お金のことを考えるとむやみやたらに購入はできないものです。

そこで、ここでは毎日とりやすく、アレンジがしやすい発酵食品をご紹介します。

 

調味料として使える「発酵食品」4つ

発酵食品の中でも、調味料として使える「みそ」「しょうゆ」「酢」「(塩)こうじ」は、毎日取り入れやすい食品です。

普段から使い慣れ、いろいろな食材と合わせやすいため、無理なく継続してとり続けることができます

 

味噌・・・大豆・麹・塩が原料で、米糀・麦麹・豆麴のどれをつかうかによって味噌の種類が変わる。

しょうゆ・・大豆・麹・麦・塩が原料。大豆のたんぱく質を麹菌の酵素が分解され、さらに醤油乳酸菌や酵母の働きで熟成が進んで出来上がる。

・・・酒に酢酸菌を加えてつくる。原料によって、米酢、リンゴ酢、ワインビネガー、黒酢などさまざまな種類がある。

塩こうじ・・・麹と塩・水が原料。日本で古くから使われていた調味料。

 

「味噌・しょうゆ・酢」は、それぞれ単体でもバリエーションが豊富で、普段からなにげなくとることができている発酵食品です。

ただし、味噌やしょうゆは発酵食品のなかでも塩分が高いので、摂りすぎにも注意が必要になります。

「塩こうじ」は塩分と麹(こうじ)の甘さが程よくまざっている調味料で、これ1つでさまざまな料理の味付けをすることができます。

 

 

また、こうじの中でも米糀(こめこうじ)の発酵食品では、「米糀甘酒」が毎日とりやすい食品です

そのまま飲んでもおいしく、砂糖の代わりに煮物などの調理に使うと、ほんのりした糀の甘さとコクが美味しく仕上がります。

しかも、糖質は同じ量の砂糖と比べると約20%程度と「低糖質」なのも嬉しいポイントです。

調理で砂糖と同じ甘さを出したいときは、「砂糖の倍量程度」を目安に味を見ながら使ってみましょう。

ただし、甘酒には「酒粕甘酒」と「米糀甘酒」があります。

酒粕甘酒を調理に使うと少し香りが強いことがあるので、米糀甘酒で砂糖無添加のものを選びましょう。

発酵食品の調味料は、今回ご紹介した4つのほかにもたくさんの種類があります。

いろいろ試すのも楽しいですが、使い切ることや使いこなすことを考えると無駄にならないよう、まずこの4つの発酵調味料をいろいろ使ってみましょう。

 

日本の伝統発酵食品「納豆」

納豆は伝統的な日本の食文化の1つで、発酵食品の中でもよく知られた健康食品です。

蒸した大豆を「稲わら」で包み、わらについた「納豆菌」によって発酵されることで独特の粘りと香りが生まれます。

 

納豆

納豆菌によって大豆が発酵しできたもの。

独特のネバネバは「ナットウキナーゼ」という酵素たんぱく質。ナットウキナーゼには血栓を溶解する作用や血圧を下げる作用があることから、脳梗塞を予防する効果がある。

 

日本人の中でも納豆のネバネバや香りが苦手な方は多く、好みがわかれる食品ですが、実は調理によっては食べやすくなります。

納豆のメジャーな食べ方は、「醤油と薬味で混ぜてごはんと食べる」という方法ですね。

食べ方が固執しがちな納豆ですが、薬味を変えたり調理に使うことでさまざまなアレンジをすることができます。

 

 

 

納豆が苦手と感じている人も、調理に使ってアレンジすると食べやすくなるので、チャレンジしてみましょう。

ただし、納豆菌は耐熱菌のため100℃でも効果は失いませんが、ねばねばの素になるナットウキナーゼは70度で効果を失います

ナットウキナーゼの効果も余すところなくとりこみたい場合は、加熱を避けて食べる方法をとりましょう。

このように、食べ方や調理法にアレンジがきく納豆は飽きずに継続して食べやすいだけでなく、高たんぱくで鉄分やカルシウムもとれる栄養価が高い食品です。

日本の伝統的な食品でもある納豆を、アレンジを楽しみながら毎日食べることを心がけましょう。

 

「ヨーグルト」は親しみやすい高栄養発酵食品

ヨーグルトは、子どもから大人までなじみ深く栄養価の高い発酵食品です。

カルシウム豊富高たんぱく質栄養価が高いため、毎日とりたい優秀な食品として知られています。

 

ヨーグルト

乳に乳酸菌を混ぜて、発酵させたもの。原材料として使用する乳にも多種類あり、牛乳、馬乳、山羊乳などのほか、植物性の豆乳を使ってヨーグルトを作ることもできる。

 

ヨーグルトはそのまま食べるのが一般的ですが、実は料理にも威力を発揮する食品です。

 

<調理に活用できるヨーグルトの方法>

ドレッシングに・・・マヨネーズの代わりにドレッシングの調味料として使うと、さっぱりした味に

肉・魚を漬け込む・・・乳酸菌の働きで、肉や魚が柔らかくなる。タンドリーチキンなど。

 

酸味があるヨーグルトは、風味が苦手でそのまま食べられない方もいますが、調理の工夫で酸味を感じず美味しく食べることができます。

乳酸菌は50~60℃くらいの温度になると死んでしまいますが、死んでしまった乳酸菌も腸内環境で役立つことがわかっているため、無駄になることはありません。

なじみ深く身近な「高栄養発酵食品」のヨーグルトを改めて見直し、いろいろな方法で食べてみましょう。

 

せっかく食べるなら!効果を高めるために意識したいこと

 

発酵食品は手軽で優秀な健康食品ですが、せっかくとるなら効率的に体の中で働いてほしいものです。

普通に食べるだけでも効果はある発酵食品ですが、とりかたや使い方を意識することでさらに効果を高めることができます。

ここでは、発酵食品をしっかり健康のために効率的に役立てていくために意識したいことについて考えていきましょう。

 

継続して食べる!

発酵食品の効果は短期間で表れるものではないため、根気よく継続して食べ続けることが大切です。

発酵食品の効果を感じるためには、最低でも2週間以上の時間が必要といわれています。

例えば腸内環境は少しずつ善玉菌が増えていくことで、お通じなどが改善して安定した腸内環境につながっていきます。

免疫力の向上も目で見てわかるものではないため、腸内環境の改善以上に実感は沸きづらいかもしれません。

「そういえば最近風邪をひかなくなったな」と、なんとなく「体が強くなった」と感じることで、やっと免疫力UPを実感できる程度です。

そのため、効果を実感し継続させていくためには、発酵食品をとり続けることが必要になります。

自分に合った発酵食品をいくつか見つけておくと、飽きずに楽しんで続けることができます。

気長に継続して発酵食品を食べ続け、健康な体を維持できるようにしましょう。

 

複数組み合わせると効果UP!

単体でも体に良い効果がある発酵食品ですが、実は複数組み合わせて食べるのがおすすめです。

組み合わせて食べることで、発酵食品の効果をより高めることができるのです。

 

<発酵食品を複数組み合わせて食べるメリット>

・発酵食品はそれぞれ効果が異なるため、複数食べることで体への効果も複数得られる

お互いの効果を高め合うことができる組み合わせがある

 

おすすめの組み合わせの例には、次のようなものがあります。

 

 

発酵に関わる菌は同じでも、材料となる食材が違うだけでも栄養や効果が全く違うものになります。

栄養だけでなく旨味がUPしたり、味に変化が生まれることで楽しむことができるなど、組み合わせて食べるメリットはたくさんあります。

いろいろな発酵食品を試して、自分のオリジナルの組み合わせを見つけて楽しみましょう。

 

まとめ

発酵食品は、昔から伝えられ大切にされてきた「天然の健康食品」です。

健康ブームによって改めてその効果が見直され、いろいろな効果や楽しめる食べ方があることがわかってきました。

ただしその効果は薬と違い、即効性があるものではありません。

根気よく継続して食べていくことで、少しずつ体が「調子よく」なっていくことを実感し、健康に近づいていきます。

楽しみながら継続して食べていくことができるように、いろいろな発酵食品を試し、自分に合ったものを見つけてみましょう。

また、発酵食品は単体より組み合わせて食べる方が、美味しさも効果もUPするものがあります。

食べ方や味の変化で楽しむこともできるので、いろいろな発酵食品の組み合わせもチャレンジし、楽しみながら健康な体を維持しましょう。

 

 

この記事を書いたひと

FBS2期卒業生 三浦 寛子

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