0歳の1年間、赤ちゃんは日々目まぐるしく成長し、できることもどんどん増えていきます。
5~6か月頃になると、『離乳食』が始まります。
お母さんにとっても赤ちゃんにとっても、チャレンジの連続ではないでしょうか?
離乳食を始めたものの、
「食べてくれない」
「どうしたら食べてくれるだろう」
と、不安になるお母さんもたくさんいらっしゃいます。
今回は、そんな状況の中でも離乳食の負担を軽くできる「だしの活用方法」をご紹介します!
離乳食で大活躍の「昆布だし」
離乳食を食べてくれる工夫の1つに、だしの活用があります。
「だし」と聞くと、手の込んだ調理の印象がありますが、実はとっても簡単!
野菜や魚を煮る時にだし汁を使うと、風味の豊かさやうま味が増すので食欲を増進させます。
だしの使い方やコツさえ掴めば、大人からの取り分けもできるので離乳食作りも楽になります!
だしの種類と使い方
家庭で使いやすいだしには、こんな種類があります。
そして、それぞれに含まれるうま味成分はこちらです。
- 昆布・・・グルタミン酸
- 鰹節・煮干し・鶏肉・・・イノシン酸
- しいたけ・・・グアニル酸
この中でも特に離乳初期から使いやすいのは、昆布だしです。
水だしでストックしておくと、とっても便利です。
簡単!水だしストックの作り方
水だしストックの作り方は、
- 水1リットルに昆布10cmを入れて冷蔵庫に入れておく。
- 半日後~使用でき3日以内に使い切る。
たったこれだけです!
野菜を煮るときに使ったり、和風・洋風どちらのスープにもよく合います。
昆布だしを使った離乳食レシピ5選
昆布だしストックを使った、『簡単な離乳食の作り方』をご紹介していきます。
昆布だしの基本的な使い方は、お好みの野菜を適当な大きさに切って煮込む方法です。
油や乳製品の使用がOKなら、野菜を炒めてから煮込むとさらに美味しくなります。
また、仕上げにトマト缶や牛乳などを使うとレパートリーも増えていきますよ!
かぼちゃの含め煮(離乳初期のころ)
≪材料≫
・人参 10g
・かぼちゃ 20g
・昆布だし 50cc
(作り方)
① かぼちゃ、人参は適当な大きさに切り、昆布だしで煮込む。
② トロトロになるようにすりこぎなどでつぶす。
ほうれん草のトロトロ煮(離乳中期のころ)
≪材料≫
・玉ねぎ 20g
・ほうれん草 20g
・昆布だし 80cc
・水溶き片栗粉 少々
(作り方)
みじん切りに野菜と昆布だしを煮込み、仕上げに水溶き片栗でとろみをつける。
ミルクスープ(離乳後期のころ)
≪材料≫
・バター 2g
・鶏胸肉 20g
・玉ねぎ 20g
・人参 10g
・じゃがいも 20g
・昆布だし 80cc
・牛乳 30cc(豆乳でも)
(作り方)
① 食材は、すべて1cmのコロコロに切る。
② 鍋にバターを溶かし、鶏肉と野菜を炒める。
③ 鶏肉の色が変わり、野菜がしんなりしたら昆布だしを加える。
④ 仕上げに牛乳を入れ、一煮立ちさせたら完成。(豆乳の場合は、沸騰直前で火からおろす)
トマトスープ(4人分)※大人からの取り分けレシピ
≪材料≫
・バター 10g
・鶏モモ肉 80g
・玉ねぎ 1/2個
・人参 1/2本
・なす 中1本
・トマト缶 100g
・塩 小さじ1/2
・昆布だし 600cc
(作り方)
① 鶏モモ肉、野菜は2cm位の大きさに切る。
② 鍋にバターを溶かし、鶏肉、野菜の順で炒め、鶏肉が色が変わり、野菜がしんなりしたらトマト缶加えさらに炒める。
③ 昆布だしを入れ、野菜が軟らかくなったら、塩で味を整える。
豆腐あんかけ
≪材料≫
・鶏ミンチ 100g
・ごま油 小さじ1
・玉ねぎ 1/4個
・人参 5cm
・しめじ 1/2株
・干しシイタケ 1枚
・だし汁 200cc
・醤油 小さじ2
・みりん 小さじ1
・片栗粉 小さじ1
・絹ごし豆腐 200g
(作り方)
① 玉ねぎはスライス、人参は千切り、しめじは手でほぐす。
② 干しシイタケは、ぬるま湯で戻しスライスする。(戻し汁は残しておく)
③ フライパンに胡麻油を熱し、鶏ミンチを炒める。
④ 野菜としいたけの戻し汁・昆布だしを合わせて(200cc)で煮込み、醤油とみりんで味付けしたら、水溶き片栗粉でとろみをつける。
⑤ 絹ごし豆腐はさっと茹でて水気を切り、④のあんをかける。(豆腐を入れ、煮込んでも良い)
お子さんの状況やお好みに合わせて、使ってみてくださいね。
だしを使うことのメリットは?
だしを使うことにより、素材のうま味との相乗効果でおいしさがアップします。
調味料の使用も少なくて済むので、大人の食事から簡単に取り分けができます。
さらに昆布だしに含まれる「グルタミン酸」といううま味成分は、母乳や粉ミルクにも入っているものです。
離乳食が始まるまでにも慣れ親しんだ成分なので、赤ちゃんにとっても安心できる味といえます。
また、市販の顆粒だしなどは、子どもの味覚の成長の妨げとなる「化学調味料」が含まれているものもあります。
化学調味料は、食品の味付けをするために作られた添加物のこと。
うま味を刺激する物質を人工的に精製した調味料で、素材そのものの味や香りを消してしまう作用がある。
調味料(アミノ酸)などの表示で、よく見かける。
乳幼児期は、味覚の発達に重要な時期です。
この時期に化学調味料の味を覚えてしまうと、それをうま味として認識してしまい、自然のうま味の味を感じにくくなってしまいます。
まとめ
普段の家庭料理を全て天然だしで!と考えると大変に感じますが、水出しの方法なら気軽に習慣化できます。
また、だしを使うことで素材の味と少しの調味料で美味しくできるので、子どもの食事を取り分けられるようになります!
家族と同じ食事や楽しく食卓を囲める環境は、子どもにとっても「安心して食事ができる」環境つくりに繋がります。
まずは、頑張り過ぎずできる方法から試してみましょう。