健康で自分らしい人生100年時代は「フレイル予防」がカギ

「人生100年時代」と言われ、自分や親が長生きするのが当たり前と思っていませんか?

日本は生活の質の向上や医療の発展により、世界の中でも類を見ない長寿社会を迎えています。

寿命を短くする原因として思いつくのは、病気や事故ですね。

しかし、実際は長生きしていても「健康寿命」と呼ばれる介護が必要なく元気に過ごすことができる年は、実際の寿命よりも10年程度短いのが現状です。

せっかく長く生きるのであれば、人生をより充実して過ごしたいものです。

健康寿命を伸ばすために大切なポイントとなるのが「フレイル」です。

「前より痩せた気がする」

「足のふらつきがでてきた」

などの様子が見えたら、フレイルのサインかもしれません。

今回は、人生100年時代をしっかり元気に過ごすために「フレイル」を予防するポイントや、いち早くフレイルに気づき改善していくための方法について考えていきます。

 

人生を長く楽しむ「フレイル予防」のポイント

 

人生のライフステージの過程では、体や生活の変化が起こります。

なかでも「高齢期」は、さまざまな変化が大きい時期です。

例えば、

・「定年」により、自分の生活のリズムや人間関係が変わる

・体の衰えが著しくなる

などが代表的な大きな変化です。

変化が大きい高齢期は、できなくなったことや変化を「年齢のせい」と片づけがちです。

しかしその変化は、自分自身の生活の仕方によって引き起こされてしまっている可能性があります。

ここでは、人生100年時代を長く楽しむために「フレイル予防のポイント」について、確認していきましょう。

 

フレイルは「健康」と「要介護」の中間地点

「フレイル(虚弱・Fraility)」は、高齢者が体や心が弱った状態で、「健康」と「要介護」の中間地点です。

フレイルの状態を知らずに放っておくと、知らないうちに介護が必要な状態に近づいてしまうことがわかっています。

 

フレイル(Frailty)とは

健康な状態と要介護の状態中間の状態で、身体機能や認知機能の低下がみられる状態。

適切な治療や予防を行うことで、健康の状態に近づくことができる。

血液検査で異常があるなどのいわゆる「病気」の状態ではないため、気づきにくく意識しないと見逃してしまいがちです。

しかし、フレイルはほおっておくと確実に介護が必要な状態に近づくだけでなく、寿命も短くなってしまう可能性が高いことがわかっています。

フレイルを予防する意識をできるだけ早く持ち対応することで、健康な状態に近づき元気に充実した人生を長くおくることができます

 

 

フレイル最大のリスクは「低栄養」

食事がしっかりとれていないことでおこる「低栄養」はフレイルの最大のリスクになります。

高齢期は年齢による体の衰えが起こりますが、必要な栄養が不足してしまうことで衰えが加速してしまうのです。

高齢者が「低栄養」を起こしやすいのには、理由があります。

 

<高齢者が低栄養に陥りやすい理由>

・食が細くなる

・体や筋肉を維持する栄養は、若いころと同じくらい多い

・さっぱりしたものを好むようになり、エネルギー不足に陥りやすい

・口腔機能が衰え、食べられるものが限られてくる

・食事の準備や買い物などが難しくなり、食べる量が少なくなったり偏りがちになる

・誤った「健康」知識の実践   など

 

このようにさまざまな理由で低栄養を起こしやすい高齢者ですが、「1人暮らし」などの「環境」の要因が合わさるとさらに最低限の生活になりがちになり、低栄養のリスクがあがってしまいます。

低栄養かどうかを確認するために一番簡単なのは、「体重」を計ることです。

 

 

BMIが適正体重より下回っていたり半年程度で2キロ以上の体重減少がある場合「低栄養」に陥っている可能性があります。

高齢期の体重減少は単に「脂肪がおちる」ということだけではなく、「筋肉の減少」に直結します。

体のだるさや疲れやすさ、足のふらつきが気になったら、「低栄養」による筋肉減少のサインかもしれません。

日ごろから自分の体重をチェックする習慣をつくり、食事量が足りているか確認をすることで「低栄養」のリスクを減らすことにつながります。

体重を維持する食事をしっかりとり、低栄養にならないように意識してフレイルのリスクを減らしましょう。

 

渡邊
渡邊

定期的な体重測定は、フレイル予防に効果的です!自分自身で体の状態を確認する習慣をつけましょう。

 

健康な体の維持は、「運動」が超重要

高齢期に健康を維持するための運動は、生活習慣病の予防だけでなく、自分自身でしっかり動くことができる足腰などの「筋肉」を維持するためにとても重要です。

介護が必要になる理由として歩けなくなってしまったり、「転倒」による骨折が原因で寝たきりになることがあげられますが、どちらも足腰の筋肉の衰えが主な原因です。

つまり要介護に陥らないためには、自分自身の体をしっかり支える足腰を中心とした体の「筋肉」を維持するための運動が必要なのです。

高齢者が体の機能を維持するための運動で大切なことは、「日常生活の中で無理しすぎない程度の内容を、毎日続けていくこと」です。

激しい運動を急に行うと、思わぬ怪我を引き起こしたり長続きせず逆効果になってしまうことがあります。

まずは「決まった時間に15分程度散歩をする」「家の中でラジオ体操をする」など、取り入れやすいことからはじめてみましょう。

慣れてきたら少しずつ時間を伸ばしたり、内容を工夫して体が徐々に慣れていくように進めて行くのがベストです。

ただ、日々の運動はなかなか効果としては目に見えづらく、続けるには根気が必要です。

毎日楽しく運動をつづけるために、次のような工夫をお勧めします。

 

友達と誘いあう

→待っている人がいることで、やらない選択肢が無くなる。励まし合える。

決めた時間に日課にする

→生活のリズムの1つにすることで、継続しやすくなる。

やったことを毎日書き出す

→やったことが目に見え、実感しやすくなる

日常生活の動きに負荷を追加する

→家の中の家事や買い物などの際に、体の筋肉を意識した動きをする

 例:階段の上り下りをつま先でする。大きく手を振って大股で歩きながら買い物に行く、買い物のついでに少し大周りをして距離を長く歩く など

 

また、一生懸命にやっていることは、人に褒めてもらったり励ましてもらうとモチベーションが上がるものです。

親や友人が頑張って運動をしていたら「やってあたりまえ」という態度ではなく、良くなったところや頑張っているところを見つけ、小さなことでも声をかけあうようにしましょう。

年齢を重ねてもしっかり自分の力で生活するためには、適度な運動は不可欠です。

無理しすぎることなく、毎日コツコツ楽しく継続できる運動の仕方をみつけ、体を支える筋肉の維持に努めましょう。

 

人とつながる「社会参加」は健康維持のカギ

人とつながるさまざまな「社会参加」は、私たちが思っている以上に健康維持に重要な役割をするカギとなります。

 

社会参加とは

友達と会ったり習い事をしたり、地域のコミュニティに参加するなど。

人とつながる活動はすべて「社会参加」

 

フレイル予防に大切な「食事」も「運動」は、たった一人でやっていても頑張る意味や目的が持てず、改善できないことが多いのが現状です。

コロナ禍で人との繋がりが少なくなったことで、活動量が低下して食欲が落ち、筋肉の衰えが起こって要介護になってしまう人が増えました。

また、人との会話の減少により口腔機能が低下し、食事量の減少から低栄養に陥るケースもでています。

人とのつながりの中で得られる楽しさや共感・目的を持つことができないと、健康のための食事や運動が大切だとわかっていても、実行することは難しくなってしまうのです。

日常生活の中で「社会参加」の機会はコロナ前の状態にだいぶ戻ってきました。

しかし高齢者は感染症のリスクが高いこともあり、以前と同じ状況に戻すことは難しいものです。

そのため、今できることを考え、意識して社会参加をしていくことが大切です。

 

コロナ禍でできる社会参加の例

・短時間のマスク会食

・友人と外の散歩

・少人数で行う体操や習い事の参加

・自治体で行われている健康教室の参加

・地域のボランティアで行われているサロンの参加

 

このほか、電話で友人や離れた家族と会話をするなどたわいもないことでも気分転換になり、心の健康を維持して生きる活力がわきます。

コロナ禍の前の生活に戻すことは、難しい状況です。

感染症対策をしながらできる自分にあった社会参加をみつけ、健康に長生きする目的や楽しさを見つけられるようにしていきましょう。

 

フレイル予防の「食事」で気をつけること

 

フレイル陥る大きなリスクになる低栄養を防ぐには、高齢期の特徴を踏まえた食事の量や内容を理解して生活をすることが大切です。

食事は「これを一回食べたから劇的に体が良くなる」というものはなく、毎日の積み重ねによって健康な体を維持し、より良く改善していくものです。

ここでは、高齢期に陥りやすい低栄養を防ぐために「気をつけたい食事のポイント」について考えていきます。

 

「たんぱく質」は自分の想像以上!!

筋肉などの体の組織をつくる「たんぱく質」は、思っている以上にたくさん食べる必要がある重要な栄養素です。

実は、高齢期は青年期と同じくらいのたんぱく質を一日でとらないと、自分の体を維持することができず体が衰えてしまうのです。

高齢の方とお話をすると、

「若いときみたいに動かないから、そんなに食べないほうが健康的でいられる」

「粗食が一番」

と思っている方がとても多くいます。

確かに活動量を考えると、青年期よりも少なくなっています。

しかし体が食べ物から筋肉などの組織を作り出す効率が落ちたり、衰えるスピードが早まることから、しっかり食べないと組織の維持が間に合わなくなるのです。

 

必要な「たんぱく質の食品の量」を簡単に例えると、

「毎食(3食)片手のひらにのる分くらい」のたんぱく質を多く含む食品を食べる

ことが必要になります。

 

 

なかなか1品でたんぱく質量を増やすことが難しいようであれば、次のような工夫をしてみましょう。

 

たんぱく質を1日の中でしっかりとる工夫

①プラスワンを意識する

・納豆や豆腐を単品でたべたり、みそ汁や和え物で使ってプラスワンする

②そのまま食べられる食品を常備しておく

・おかずが少なくなりがちな朝食や昼食は、缶詰やお魚ソーセージなどをプラスする

③間食を利用する

・チーズやヨーグルトなど、たんぱく質が多い食品を間食に食べる

 

年齢による体の衰えに負けず、健康で活力ある体を維持するためにも3食だけでなく間食なども利用しながら、「たんぱく質」を多く含む食品を食べるようにしましょう。

 

適切な「エネルギー摂取量」をとる工夫を

高齢期は「エネルギー摂取量」を必要な分しっかりとることが、最低限のフレイル予防になります。

人間は何もしなくても、内臓や脳など体のさまざまな組織を働かせ最低限生きていくために必要なエネルギー量が必要になります。

エネルギー摂取量が必要な量よりも少ない状態が続くと、生きるために必要なエネルギー源として使われ、筋肉や脂肪が減少してしまうのです。

しかし、高齢期は消化能力や口腔機能の低下などの理由から、エネルギー摂取量をとることが難しくなりがちです。

必要なエネルギー量をとるために、工夫できることがいくつかあります。

 

<必要なエネルギー量をとるための工夫>

・1回に量が食べられないときは、間食も利用して5~6回食事をとる

主食をしっかり食べる

・エネルギー量が多い良質な「油」を利用する

・高エネルギー・高タンパク質の栄養補助食品(ドリンクやゼリー)を上手に利用する

 

高齢者の多くの方は、健康に対してとても意識が高いため、生活習慣病予防の意識から「間食は悪」と考えとらないようにしている傾向があります。

しかし、一度に食べられる量が少なくなりがちな高齢者にとって間食は一日のエネルギー源を確保する貴重な栄養源です。

3食ではとり切れないエネルギー源になるもの(パンや小さなおにぎり、卵や小麦粉を使ったカステラなども〇)などを中心に、間食を利用するように心がけましょう。

体重が減ってしまう状況が続いているときは、食べている食事のエネルギー量が少ないという体からのメッセージです。

自分に合ったエネルギー量をとる工夫を探して、体重維持ができるように意識しましょう。

 

渡邊
渡邊

高齢で自分で料理ができない・用意できないときには、いろいろなサービスを利用することもできます!自分の親のために「弁当の宅配」や「料理代行」などを頼んでいる人もいます。便利なサービスを使って、しっかり食べらるようにしましょう。

 

 

「良質な油」はエネルギー補給の強い味方

健康志向の高齢者には油は避けられがちな食品ですが、良質な油は食事の量が少なくなりがちな高齢者にとって、エネルギー補給の強い味方になります。

油は「1g=9kcal」もとることができる、少量で高エネルギーの優秀な食品なのです。

肉の脂などの主に動物性の油(飽和脂肪酸)は控えるようにするのは大切ですが、アマニ油やえごま油、魚の油は積極的にとりたい「健康に良い油」(不飽和脂肪酸)です。

アマニ油やえごま油は、加熱せず毎日スプーン1杯程度を食品にかけてたべることで、高血圧の予防や中性脂肪の減少に役立つだけでなく、脳の働きにも良い影響を与えます。

食事量が食べられず摂取するエネルギー量が少なくなりがちなときは、良い油を積極的に利用しましょう。

 

 

骨密度維持・骨折予防に「カルシウム」!

骨密度を維持し、骨折を予防するためには「カルシウム」を日々しっかりとることが大切です。

介護が必要になった理由の1つに「転倒・骨折」があり、転倒・骨折などが原因で要介護に陥る方が、全体の原因の1割程度を占めていることがわかっています※1

転倒をしないために、筋肉維持の食事と運動をすることは大前提ですが、それでも転んでしまうことはあります。

そんなときでも骨密度がしっかりあれば、骨折するリスクを減らし生活を維持することができるのです。

高齢者が必要なカルシウムの量は、次の通りです。

 

 

また、骨にカルシウムが吸収される際に「ビタミンD」が必要になります。

ビタミンDを多く含む食品をカルシウムの食品と一緒に取ると、カルシウムの吸収率がUPします。

ビタミンDを多く含む食品

・鮭やサンマ

・卵黄

・干ししいたけ、エリンギ

☆しいたけは日光を浴びるとビタミンDがUP! ご家庭でも生しいたけを天日干ししてみましょう。

また、人間は日光をあびることで体内でビタミンDを生成することができるため、適度な日光浴を意識することも丈夫な骨の維持には大切です。

骨の製造と破壊は体の中で日々行われており、高齢になるほど「破壊」が多くなり、骨はもろくなりがちです。

その中でもしっかり骨密度が維持できるよう、カルシウムを多く含む食品とビタミンDをしっかりとるように心がけましょう。

※1 厚生労働省「政策レポート(介護予防)」より

 

まとめ

人生100年時代と言われる今は、長寿を喜ぶ一方で老いと戦いながら「介護を必要とせず健康に自分らしく長く生きるか」をしっかり考えながら生活することが必要な時代です。

ただ何気なく生活しているだけでは、長く生きても楽しい生活を過ごすことは難しくなってしまいます。

病気や事故により介護が必要になることだけではなく、体や心の衰えを緩やかにするために、「フレイル」の予防が大切になります。

食事や運動・人との関わりを通した社会参加を意識することで、フレイルは予防することができます。

自分や自分の親がいつまでも長く元気でいるために、体重の低下や体の機能の低下をいち早くキャッチし、楽しい人生100年を過ごせるようにしましょう。

 

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