幼児期の食物アレルギー、不必要に恐れないで!予防・軽減のポイント

〝アレルギー”というと、食物アレルギーを筆頭に花粉症やほこりやダニ、金属アレルギーなど様々なアレルギーがあります。

50年ほど昔には、今ほどアレルギーは無かったといわれていますが、近年は3人に1人は何かしらのアレルギーを持っていると言われているそうです。

子育てを始めて、初めての離乳食を始めるときに、何より心配なのはアレルギーの心配ではないでしょうか。

ここでは、幼児の食物アレルギーについて、お話していきたいと思います。

正しい知識を持っていれば、何かあったときも冷静に対処出来ますし、アレルギーにならないように防ぐことが出来ますよ。

 

しっかり理解!アレルギーの仕組み

 

食物アレルギーに不必要に恐れず、適切に対処するためにはまず、アレルギーの仕組みについて理解することが必要です。

「食物アレルギー」にはたくさんの種類と症状があり、対応は人によって異なります。

名前を聞くだけで恐れてしまいがちな病気ですが、お子さんの成長のために必要な栄養をしっかり取りながら適切な対応が求められます。

ここでは、アレルギーの仕組みなどについて考えてみましょう。

 

アレルギー反応とは?

アレルギー反応とはあるもの(抗原)に対して身体の免疫(抗体)が過敏に反応してしまうことを言います。

免疫とは、身体が持っている防御反応です。

もともと身体が持っているものを自然免疫と言い、何らかの刺激によって後から獲得される免疫を“獲得免疫”と言います。

この獲得免疫に含まれている“IgE”と呼ばれる物質(抗体)アレルギー反応に大きく関わっているといわれています。

 

発症する原因は?

もともと遺伝的にこのアレルギーの数値となる、“IgE”を作りやすい体質の方はいます

しかし、遺伝要素だけでアレルギーは起こりません。

そこに、さまざまな環境要因や年齢など色々な要因が重なって、アレルギー症状となります

 

渡邊
渡邊

元々の体質を変えることは難しいですが、その悪化要因を極力減らしたり、身体づくりをすることで発症を予防したり、症状を軽くしたりすることができますよ!

 

幼児期の3大食物アレルギー

 

食物アレルギーは、それぞれの食べ物でアレルギーが起こりやすい時期があります。

ここでは、赤ちゃんがアレルギーを起こしやすい食べ物について、説明していきますね。

 

鶏卵

0歳児で最も多いアレルギーは、鶏卵アレルギーです。

鶏卵に含まれるたんぱく質が原因となり、アレルギー症状が起こります

鶏卵のアレルギーに注意して離乳食を始めるためには、ポイントがあります。

 

離乳食の開始は、「かたゆで卵の卵黄から、少量ずつ」

 

鶏卵アレルギーの原因となるたんぱく質は、卵白のほうが多く含まれるため、離乳食であげる際はまずは卵黄から、少量ずつあげるのがポイントです。

また、卵のアレルゲンは熱に弱いのも特徴です。

高温で長く加熱することでアレルギーの元となるタンパク質は壊れ、アレルギーを起こしにくくなります

なので、まずは離乳食で卵に挑戦するときは20分茹でた、かたゆで卵で挑戦しましょう!

卵にアレルギーが見つかったときは、肉や魚、大豆で置き換えると良いでしょう。

マヨネーズにも卵が含まれるので、卵なしのものを選ぶ必要があります。

鶏卵でアレルギー反応が出る場合、似た組成を持つうずらの卵でも半分程度の方はアレルギー反応が出ることがあるので、注意しましょう。

 

牛乳

鶏卵についで、2番目に多いアレルギーです

鶏卵のアレルギーは、熱を加えることによってアレルゲンが低くなることを話しましたが、牛乳に含まれるアレルゲンは、熱を加えても変化しないのが特徴です。

牛乳除去の代わりには、豆乳を使用すると良いでしょう。

しかし豆乳は、牛乳と比較してカルシウムが少ないので積極的に食事からカルシウムを摂取したいですね。

 

<カルシウムの多い食材>

切干大根・ひじき・干しエビ・小松菜・煮干し・ちりめんじゃこ・木綿豆腐

 

牛乳に含まれるたんぱく質が原因で起こるので、脂質がメインである、バターにはアレルゲンは少なめだといえます。

よく、混同されがちである「乳糖不耐症」ですが、これは牛乳アレルギーとは全く別のものです。

乳糖不耐症の方は牛乳を加熱することで症状が和らいだりするのですが、牛乳アレルギーの方はそういったことはありません。

乳製品全般に注意が必要です。

アレルギーがある方は、医師に相談の上、食べ方を検討してくださいね。

 

小麦

小麦は、3番目に多いアレルギーです。

小麦アレルギーも、加熱によるアレルゲンの低下はありません

小麦といえば、主食となるパン・スパゲティ・うどん・そば・ラーメン等を思い浮かべると思います。

これらは、主食を米に置き換えることで対処できます。

次の食材は、意外と小麦粉が使われていても気づかないことがあるため、注意が必要です。

 

食事となるもの ・・・ お麩・餃子やシュウマイの皮・カレーやシチュー等・グラタン・お好み焼き

おやつ ・・・ 洋菓子全般(クッキーやビスケット、ケーキ等)・スナック菓子・クリーム

 

しょうゆやソースにも小麦が含まれていますが、製造する過程でアレルゲンはほぼなくなってしまうため、食べることが出来る場合が多いといわれています。

食物アレルギーの反応がでる食物の摂取量は人により異なります。

少量でも重篤な症状がでることもあるため、食物アレルギーとの診断がある場合には、医師に確認して対応を決めましょう。

 

アレルギー予防、軽減の3つのポイント

 

乳幼児のアレルギーの原因の多くは、まだ身体の機能が未発達なため、アレルゲンになっている食べ物のたんぱく質をうまく消化する抗体が出来ていないためです。

これは、成長するにつれて段々と出来るようになってくることが多いです。

この、アレルギー耐性を獲得することで、食べても何も起こらない体になります。

乳幼児のときのアレルギーは、アレルギー耐性を獲得しやすいと言われています。

3歳で50~70%、6歳になると90%はアレルギー耐性を獲得する(アレルギーが治る)と言うデータもあります。

このことから、乳幼児のアレルギーには敏感になりすぎず、医師の指示に従いながらうまく付き合っていくのがポイントです。

では、食物アレルギーの予防と軽減につながる、いくつかのポイントをご紹介します。

 

必要最小限の除去

まずはじめに、アレルギー治療の根本的な考え方「必要最小限の除去」です。

アレルギーを疑う症状が出たときは、どれくらいの除去が必要なのかを、医師の指導の下で相談しましょう。

最近ではアレルギーが心配なため、血液検査をするかたも増えています。

それで、陽性反応がでた食べ物は徹底的に除去してしまう傾向にあるのですが、陽性反応が出たことと、アレルギー反応が起きるかどうかはイコールではありません。

実際は、普通に食べることが可能であったり、少量なら大丈夫、ということもあります。

最近のアレルギー治療では、医師の指導の下、食べられる量を探りながら少しづつアレルゲンを体内に入れて、抗体を獲得していく治療をすることもあります。

また、必要以上に除去してしまうことで、栄養バランスがとりづらくなり、結果的に身体自体の免疫機能が落ちてしまう、という悪循環にも陥ってしまいがちです。

なかなか、アレルギー反応が出る怖さから、避けてしまいがちになるのは仕方がないことです。

医師の指導の下、少しづつ免疫を獲得できるようになれば良いですよね!

 

過剰な心配で、食べ物を避けないで!

アレルギー症状が怖くて、適切な離乳食の時期に心配な食べ物を避けて進めるのはやめましょう

避けたからと言って、アレルギーになる確率が下がるわけではありません

また、鶏卵に関しては「6ヶ月ごろから食べさせたほうが、遅れて食べたときと比較して、アレルギーの発症確率が下がる」という報告もあります。

特に、アレルギーが多い鶏卵に関しては、お母さんも不安ですよね。

出てしまったときに、病院に行くタイミング等も考えたりしていると、結局後回しになってしまうこともあると思います。

ですが、しっかりとスケジュールを立てて適切な時期に食べてもらうことも考えてくださいね。

 

 皮膚の保湿はしっかりと!

乳幼児のアレルギーのほとんどは、アトピー性皮膚炎を伴った形で発症することが多いといわれています。

皮膚が荒れることにより、食べ物に対する免疫細胞を作りやすい状態になっています。

荒れた皮膚から食べ物の粒子が入ることで、その食べ物に対する免疫細胞を作ってしまいます

そして、次に口から摂取したときに、アレルギー反応が起きるのです。

以上の理由から、離乳食を始める時期には、アトピー性皮膚炎がある場合はしっかりと治療しておきましょう

 

渡邊
渡邊

赤ちゃんの肌はトラブルを起こしやすいですよね。

お風呂後や乾燥するときは、しっかりと保湿を心がけましょうね。

 

まとめ

アレルギーがあるお子さんは、年々増えています。

免疫力の低下や大気汚染など、様々な要因が関係しているといわれていますが、親としてできることは何でしょうか?

実際、アレルギーをお持ちの子のご家族は、とても大変だと思います。

外食にも苦労することもあるでしょう。

症状が重い方については、些細なことでも大事故につながりますし、本当に毎日大変な思いをされている方もいるでしょう。

アレルギーについては、誰もが身近な問題でありながら深く知らない方もいるのではないかと思います。

何に関しても言えることですが、正しい知識を身につけて“正しく恐れる”ことをしていきたいですね。

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