毎日お弁当作りをされているみなさん、とっても大変ですよね。
お弁当作りは気を付けることがいっぱい。
そして、なかなか栄養価を整えるのが難しいところです。
メニューのマンネリも気になります。
日々のお弁当を頑張っている方は、早起きして作ったり、メニューを考えるのも一苦労、“頑張りすぎている”方が多いのではないでしょうか?
お弁当作りに必要なのは、「ゆるく・長く・見栄え良く」仕上げることです。
作る方が疲弊してしまってはいけません。
ここでは、ポイントを押さえてお弁当作りをグッと簡単に乗り越えられるコツを、お伝えしていきますね。
私自身、10年以上子どもの施設で働いていて、朝のお弁当作りにも携わっていましたので、その経験も交えて書かせていただきたいと思います。
お弁当作りの3つのポイント
知っているのと知らないのでは大違い!
ポイントを押さえることで、お弁当作りのときの悩みを減らして、美味しく食べてもらいましょう。
せっかく頑張って作るお弁当、栄養満点の喜んでもらえるお弁当が良いですよね!
お弁当作りの際に気を付けるポイントを3つ、お伝えしたいと思います。
全体のバランスを決めよう
最初にお弁当は全体のバランスを決めることで、栄養価のバランスを整えることが出来ます。
割合を考えておかないと、野菜不足にもなりやすく、栄養が偏りがちです。
そこで、理想的な割合と言われているのが主食3:主菜1:副菜2です。
3:1:2と言われると、少しわかりにくいですよね。
まずは、全体の半分に主食を、そして残りを主菜1:副菜2です。
主食 ・・・ ごはんや麺類、パン、身体のエネルギーとなるもの
主菜 ・・・ 肉・魚・卵・大豆製品等、メインのおかずのなるもの
副菜 ・・・ 野菜やイモ類、きのこ、海藻等
このバランスを考えてお弁当のメニューを決めれば、栄養価はそこまで崩れることはありません。
慣れない方は、初めから3つのしきりで分かれているお弁当箱を購入するのも良いですね!
このパターンを決めておくことで、栄養価も整いメニュー構成も立てやすくなります。
「赤・黄・緑」と「もう一工夫」!
「赤・黄・緑」の3つの色をお弁当作りに使うことで、彩りよく美味しそうなお弁当が出来ます。
自然と栄養バランスが取れるのも良いですね!
例えば、この色のおかずにはどんなものを入れると良いでしょうか。
赤 ・・・ 鮭・パプリカ・ミニトマト・人参・梅干し
黄 ・・・ 卵・かぼちゃ・黄パプリカ・とうもろこし(コーン缶)・さつまいも
緑 ・・・ ほうれんそう・ブロッコリー・えだまめ・ピーマン
お弁当の定番としては、赤=ミニトマト・黄=卵焼き・緑=ブロッコリーといった感じがしますよね。
その定番にもなるように、やはりこの三色がそろうと、目にもおいしいお弁当が出来るのです。
そして、この3色にさらにもう一工夫をしてみましょう♪
もう一工夫とは、“乾物”をうまく取り入れることです。
乾物と聞くと、なかなか扱いずらいような印象をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
でも実は、誰でも簡単にプラスすることが出来ます。
それでは、乾物とはどんなものがあるのでしょうか。
中でも、「のり・ごま・おぼろ昆布・小エビ」はそのまま使えるのでとても使いやすいです。
そのまま使える乾物は、おにぎりに利用すると手軽に使うことが出来ます。
おにぎりをのりで巻くのは定番ですよね。
また、おぼろ昆布でおにぎりに巻くのも良いですね。
小エビは、おにぎりに入れても、とってもおいしく手軽にカルシウムアップできるおすすめ食材のひとつです。
ごまも、野菜の胡麻和えにしたり、おにぎりにひとふりしても良いですね!
手軽にプラス出来て、栄養価が上がるのでぜひ積極的にとってみてください。
乾物は、省スペースで保存も出来るため、常備できるのが良いですよね。
食中毒を予防しよう
お弁当作りで心配な事の一つに、食中毒があります。
特に夏場や梅雨の時期は、菌が発生しやすい環境になりやすく注意が必要です。
近年、夏の暑さは年々増して、対策をしないと数時間で腐ってしまうことは良くあります。
食べるときにレンジで温められる環境にあるか等、環境によっても対策は変わって来ると思います。
でも、ポイントを押さえれば大丈夫です。
特に夏場は以下のことに気を付けてお弁当作りをしてみてください。
まずは、「食中毒予防の3原則」を徹底することです。
食中毒予防の3原則
①つけない
②ふやさない
③やっつける
具体的には、次の章で説明していきますね。

せっかく作ったお弁当が無駄にならないように、出来るだけ対策はしていきたいですね。
安全で衛生的なお弁当を作るには?
食中毒対策とは、具体的には何をすればよいのでしょうか?
自分が、お弁当を作っているときのことを想像しながら、読んでみてください。
素手でさわらない
まず大切なことは、調理前にしっかり手洗いをすること、生肉や生魚・生卵を触ったときはその都度手洗いすることです。
これは、衛生的に作るうえでとっても大事です。
そのうえで、生野菜や調理後のおかずを素手で触ることは極力避けましょう。
菌は目に見えませんが、少しの菌でも付着すると菌が増殖しやすい温度になったときに急激に増えてしまいます。
お弁当は、すぐに食べずに時間がたってから食べるものなので、いつもの料理よりも余計に注意が必要です。
持ち歩きや、置いておく場所も温度が高くなりがちですよね。
普段の料理よりも、衛生面は気を付けてみましょう。
水分は大敵!
お弁当に入れるものは、水分をできるだけ少なくすることがコツです。
理由は、水分を多く含んだ状態で長時間放置すると、細菌が発生しやすいからです。
具体的には、生野菜のレタスなどについている水分や、和え物の水分は、しっかりとキッチンペーパーでふき取りましょう。
お弁当に便利なミニトマトは、入れるときは洗ってヘタをとってからいれてくださいね。
ヘタの間に水分がたまり、細菌が発生しやすいです。
また、煮物は水分を多く含むので、菌が発生しやすいおかずです。
煮物を入れる際は極力水分を減らし、片栗粉等でまとめます。
そうすることで、水分が広がって菌が繁殖するのを防ぐことが出来ますよ。
それでも夏場はなるべく煮物は避けたほうが良いでしょう。
しっかり加熱しよう
お弁当に入れるものは、普段よりも少し念入りに加熱することを心がけてください。
普段の料理は、たいてい作ってすぐに食べるので、食材の中心温度が十分に上がっていなくても、菌が増殖してしまうことはありません。
しかし、食べるまでのに時間がかかってしまうお弁当で、十分に加熱されていないことに加え、持ち歩きの温度の高さが合わさると、あっという間に菌は増えてしまいます。
普段、すぐに食べる時と違って数時間放置されたお弁当は、そういった加熱不足によって腐りやすくなります。
特に、卵焼きは焦げないようにとサッと巻いてしまって、中が少し半熟になっていることがあります。
気を付けて加熱してくださいね。
同じように、半熟卵も夏場は避けましょう。
ゆで卵にする際は、固ゆでにしてくださいね。
冷ましてからお弁当箱にいれよう
熱いままお弁当箱に入れてフタをすると、蒸気がこもって水分が発生し、いたむ原因になります。
例えば、朝寝坊して、パパっとごはんとおかずをお弁当に詰めてサッとふたを!
なんていうこともあるかもしれません。
その時は、保冷剤を下にひいたり、少し浮かして空気の通り道を作るなどすると、早く冷ますことが出来ますよ。
保冷材を使おう
食中毒が心配な夏場は、携帯用の保冷剤をうまく使って温度が上がるのを防ぎましょう。
やはり、夏場は温度が上がって菌が増殖しやすい環境を作ってしまいます。
保冷剤代わりに、冷凍食品を利用するのも良いでしょう。
子どものお弁当なら、凍らせたゼリーも良いですね。
凍らせたゼリーは保冷剤代わりにもなるし、デザートにもなり一石二鳥でとてもおすすめです。
こどもの施設でもこのゼリー保冷材は大人気でした!
お弁当にちょっとしたデザートが入っているのって、嬉しくなりますよね。
作り置きを活用しよう
毎朝、全て作る必要はありません!
うまく作り置きを活用して、時短につなげましょう。
作り置きをするときのポイントをお伝えしていきます。
週末にまとめて作り置きしよう!
時間のある時に、まとめて作り置きしましょう。
小分けにして、冷凍保存しておくと便利です。
どんな料理も、大体冷凍することが出来ます。
中でも、汁気の少ない煮物はお弁当の作り置きにぴったりです。
例えば、きんぴらごぼう・切干大根の煮物・ひじきの煮物などいかがでしょうか。
さつまいもやかぼちゃも良いですね。
普段から、お弁当に入れやすいおかずを作るときは、1食分よりも多めに作って冷凍する、というやり方もありますよ。
注意点は、野菜によって冷凍に不向きな食材があることです。
これらに関しては、水分を多く含むため冷凍すると触感が変わってしまいます。
冷凍するときはこれらの食材を使わないように気を付けてくださいね。
調理のポイント
冷凍保存すると味がしみこみやすくなるため、少し薄めの味付けを心がけてみましょう。
少量の調味料でしっかり味がつくのは良いですね。
また、調理の際に出た水分は捨てましょう。
お弁当の水分は、菌が発生しやすくなる原因になります。
冷凍する際は、冷凍やレンジ加熱OKのカップに小分けして、平べったく冷凍すると良いでしょう。
要約すると
・調理で出た水分は捨てる
・冷凍保存は平べったく!
を心がけてみましょう。
使うときは、必ず再加熱を!
自宅で冷凍食品を作るときには、再加熱は必須です。
なぜなら、専用の施設で作られたわけではないからです。
家の冷凍庫では市販のものと同様の衛生管理されたものを作るのは難しく、特に菌の発生に関しては注意が必要です。
市販の冷凍食品は、“冷凍のままでOK”なんてものはよくみかけますが、それは特別な設備で作られたものです。
お弁当の自家製冷凍食品を使うときは、前日に冷蔵庫に移しておき、朝再加熱すると良いでしょう。
詰めるときはしっかり冷ましてくださいね。
まとめ
毎日のお弁当作りは、時間と手間がたっぷりかかった宝物です。
美味しいものを食べると、身体も心も元気になりますよね。
でも、毎日のことなので疲れていることもあるでしょう。
パパっと済ませたいときも多いのではないでしょうか。
朝が苦手で早起きできない方もいますよね。
そんな時には作り置き冷凍が心のゆとりにつながります!
お弁当作りはコツさえつかめば、随分と楽になります。
自分の方法に落とし込んで、お弁当作りを楽しんでください。