春の訪れとともに、イチゴが美味しい季節になりますね。
イチゴの旬は、12月から5月ごろです。
ふっくら熟した実と、真っ赤な見た目に、心躍ります。
1番甘いといわれる1月を逃しても、甘さが控えめになったイチゴはジャムとして美味しく食べることができます。
そこで今回は、春にぴったりの食材のイチゴとイチゴジャムの栄養やジャムを使ったおすすめレシピについて紹介します。
美味しいイチゴを食べて、元気な毎日を過ごしたいですね。
春のフルーツの代名詞「イチゴ」
春の果物といえば、イチゴがあります。
真っ赤な姿が可愛らしく、甘酸っぱさが美味しいイチゴは、ケーキなどではいつでも食べられますが旬はいつなのでしょうか。
イチゴの美味しい季節について、みていきましょう。
イチゴの旬は、いつ?
本来はイチゴが実を成らす時期は、おもに4月から6月の春でした。
日本でも30年ほど前には、冬の季節にイチゴが収穫できることは珍しかったのです。
しかし現在では、12月から5月ごろまでイチゴを楽しむことができます。
なぜなら、大型暖房機と二重ビニールハウスを使うことで、春のような環境を作り出し冬にも栽培することができるからです。
人工的に環境を作り、イチゴに決められた季節を感じさせることで、本来の旬よりも長い期間美味しいイチゴを楽しむことができるのです。
このように、実際の季節に関わらず農家が人工的な環境を作ることで年中イチゴを楽しむことができるようになりました。
しかし、イチゴには美味しい時期があります。
イチゴが美味しいのは、何月?
イチゴが美味しく感じられる期間は、12月から2月です。
その中でも1番おいしいのは、1月です。
イチゴは、果実が実ってから収穫されるまでの日数が長ければ、長いほど甘くなります。
収穫されるまでの日数を長くするためには、気温が低い条件が必要です。
つまり、夏よりも春や秋の方が美味しく、春や秋よりも冬が美味しくなるのです。
冬のなかでも、12月は栄養が蓄えられているので株は元気なのですが、気温が少し高いので収穫までの日数が短くなります。
2月は、気温が低いですが、それまでの収穫により株が消耗していることが多く、日照不足が原因で光合成が妨げられることもあります。
そして、1月は株が元気なままで日照不足にもならず気温が低いので、イチゴにとってベストなコンディションになります。
よって、イチゴが1番美味しい時期は1月だということになります。
次に、イチゴにはどのような栄養成分が含まれているのか、みていきましょう。
イチゴの栄養成分は?
イチゴには、美容や健康に役立つ成分が含まれています。
イチゴはビタミンCが豊富で、みかんやグレープフルーツの約2倍も含まれています。
ビタミンB群である葉酸も多く含み、妊娠を待ち望む女性には嬉しい果物です。
また、ポリフェノールの1種であるアントシアニンも豊富です。
目の働きを高めたり、眼精疲労を予防したりする効果も期待できます。
葉酸やビタミンCを効率的にとりたい場合は、水に溶けやすかったり加熱で成分が破壊されやすいため、イチゴを生のまま食べることがおすすめです。
では、イチゴをジャムにして食べる場合は、どのような効果があるのでしょうか
イチゴジャムに秘められた栄養成分
イチゴに含まれる葉酸やビタミンCは、生のまま食べた方が効率よく摂取できることが分かりました。
しかし、イチゴをジャムにすることで得られる栄養もあります。
どのような栄養成分が得られるのか、みていきましょう。
ジャムを作るときに生まれる「メラノイジン」
熱を加えることで糖が反応して作られるこのメラノイジンには、強力な抗酸化作用が
あります。
抗酸化作用とは?
肌細胞の酸化を防ぎ、肌の老化防止に効果を発揮する作用。
メラノイジンは、味噌やビール、炒めたタマネギなどにも含まれる成分です。
イチゴジャムでは、イチゴをジャムに加工する過程で糖とアミノ酸が反応し、メラノイジンが生成されます。
ジャムに加工することでメラノイジンが生成され、美味しくなるだけでなく、健康に役立つ効果も得られます。
イチゴからぎゅっと凝縮「ポリフェノール」
他の果物に含まれるポリフェノールに比べ、イチゴに含まれるポリフェノールは、強い抗酸化作用があることで知られています。
ポリフェノールが持つ抗酸化作用が、美容や健康に役立つ効果が期待できます。
イチゴは、生で食べるよりもジャムにした方が量を多く食べることができるため、抗酸化作用も得やすくなります。
つまり、ポリフェノールによる美容と健康への恩恵は、イチゴよりもイチゴジャムにした方が受けやすくなるといわけです。
ジャムがもつ食物繊維「ペクチン」
イチゴジャムは、イチゴよりもたくさんの食物繊維をとることができます。
その食物繊維とは、イチゴをジャムに加工するときに生まれる「ペクチン」です。
ペクチンとは?
果物を煮ると水に溶け出し、糖分とともに煮詰めると果実中の酸との作用によりゼリー化させる成分。
食物繊維としてのペクチンの特性は、私たちの健康維持に非常に重要な役割を担っています。
ペクチンは、ジャムにする過程で添加される成分の1つです。
イチゴジャムのドロッとした性質には、ペクチンという健康によい食物繊維が含まれているのです。
次に、イチゴジャムだからこそ得られる栄養成分をたっぷりとることができるレシピを2つ、紹介します。
イチゴジャムを味わう♪おしゃれドリンク
イチゴジャムには、イチゴに含まれる成分を多く摂取でき、ジャムに加工することで得られる栄養成分があることが分かりました。
そんな素敵なイチゴジャムを、おうちでスペシャルドリンクにすることができますよ。
「ロシアンティー」でイチゴを堪能♪
ロシアンティーは、手軽にイチゴを堪能できる美味しい紅茶です。
ロシアンティーとは?
ロシア圏での、紅茶の飲み方。
ジャムと一緒に味わう紅茶のこと。
昔、まだまだ砂糖が大変貴重なものだった時代に、砂糖の代わりに完熟果実から作ったジャムを舐めながら濃い目の紅茶を飲んだのが、ロシアンティーのはじまりです。
ロシアでは、紅茶はティーポットでかなり濃く煮出し、ティーカップ半分ほどまで注ぎます。そこに、「サモワール」という湯沸かし器から熱湯を加えて紅茶の濃さを調整します。
そして、ジャムを舐めながら紅茶を飲みます。
それが、本場ロシアの「ロシアンティー」です。
ロシアンティーは、イチゴジャムを舐めつつ、紅茶を飲みます。
紅茶とイチゴジャムは混ぜるのではなく、別々に味わうことで、イチゴジャムの風味を変化させることなく楽しむことができます。
また、紅茶が冷めることもなく、最後まで熱々を美味しく味わうことができますよ。
ロシアンティーにおすすめの紅茶も、紹介します。
〇アッサム
アッサムは、北東インド地方で採れる茶葉の種類。
芳醇な香りに濃厚なコクと甘みのある味わい。
〇ニルギリ
ニルギリは、スリランカに近い丘陵地帯で生産されている。
セイロンティーのような、優雅で繊細な香りの紅茶。
〇ディンブラ
ディンブラは、紅茶の香り高く、しっかりとしたコクと適度な渋味のあるスリランカの紅茶。
いずれの紅茶も香りを保ちつつ、甘味やシンプルな風味をもっています。
イチゴジャムと一緒に飲むことで、イチゴを味わい深く感じられますよ。
「イチゴラテ」で春気分♪
イチゴラテは、イチゴジャムと牛乳だけで作ることができるドリンクです。
牛乳に含まれるカルシウムは、イチゴジャムに含まれるビタミンCの吸収を促進します。
お子さんも飲みやすく、カルシウムがたっぷりとれるので、家族で飲みたいおすすめのドリンクです。
果肉が多いイチゴジャムを使うと、食感も楽しむことができます。
牛乳を少し減らしてヨーグルトを加えミキサーにかけると、フワフワのラッシーになります。
淡いピンク色から、春を感じることができますよ。
まとめ
イチゴは、ケーキなどでは1年中食べることができる果物ですが、冬から春にかけてが美味しい季節です。
なかでも1月が最も美味しく、イチゴが持つ栄養成分の恩恵を受けやすいです。
生のイチゴだけでなく、イチゴジャムにも美容や健康に期待できる栄養成分があります。
メラノイジンやポリフェノール、ペクチンなどジャムに加工することで得られる力も見逃せません。
イチゴや、イチゴを加工したジャムを美味しく手軽に食べて、春を楽しく過ごしたいですね。